離婚協議書とは

「離婚協議書」とは離婚に際して交わされる、いわば「契約書」のことです。

通常よく目にする契約書と特段違いはありません。
つまり、他人同士が約束事をしっかり守れるように、言った言わないにならないように、そして万が一それを破った場合のペナルティー等を定めて作成されます。

「協議書」と表し、「契約書」と言わないのが、いかにも奥ゆかしい日本人らしいところですが、離婚後はお互い他人となるわけですから、決め事(特に財産関係)があるならきっちりと契約書(離婚協議書)にして残しておくべきでしょう。


離婚協議書を作成しておく必要がある場合

では、どういう場合にこの離婚協議書が必要なのか。

単刀直入に言えば、何か一つでも財産が有る場合、または離婚に際して何か一つでも取決めをした場合、全てです。

恐らくこの条件に当てはまらない人はいないのではないでしょうか。
つまり、離婚に際しては離婚協議書を作成しておく必要が、どなたにもあるのです。

とはいえ「うちは大丈夫。」そうお思いの方もおられるでしょう。
人生は長い。今は火がついておらず煙もたっていないような事でも、何年かあとに突然火がつくかもしれません。

ですから、ちゃんと契約書(離婚協議書)を作成しておくのです。

それでも「やっぱりうちは大丈夫。」そうお思いの方。
少し話しは変わりますが、昨今、仕事を退職する際に一筆もかかずに辞めれる会社はありませんよね。
“就業中に知り得た情報は退職後でも外部に漏らさない。”“借りたものを返還した。”退職した経験がある方なら、このような書面にサインをした事はないでしょうか。

なぜこのような事をするのかと言えば、口約束にしないためです。
後で、返した返さない、知ってた知らないなどの無用な言い争いをしないためです。

離婚も同じです。
これだけ複雑な世の中、何年も生計を共にしていて、その関係を解消するのに何の取り決めもせず、何の書面も残さないというのは、厳しい言い方かもしれませんが、責任ある大人のすべきことではないと思います。

離婚後は他人となるわけですから、その線引きはぜひともしっかりする必要があります。

ですから、離婚が決まったら離婚協議書を作成しましょう。
そしてその書面(離婚協議書)は、ぜひ公正証書にすることを検討してください。


離婚協議書は公正証書へ

当事務所では、この離婚協議書を公正証書にすることを強くお勧めしています。
公正証書とは公証役場で公証人という法律の専門家によって作られる文書のことです。
離婚協議書を公正証書にすることのメリットは、高い証明力を得ることと、いざという時に強制執行が可能となることです。
通常差押えなどをする際は、裁判所での手続等を経なければなりませんが、この公正証書に強制執行認諾条項というものを記載すると、その手続を経ることなく直接強制執行することが出来ます。
ですから、万が一養育費や慰謝料等の金銭債務の支払いが滞った場合に裁判を起こすことなく、相手方の財産(家や車、給与や預貯金等)を差し押さえることが可能となるのです。


せっかく離婚協議書の作成をお考えなのでしたら、もう一歩踏み込んで公正証書を作成しておけば、将来安心です。

公正証書について